10月27日、日本教師塾の研修。
午前11時半に東京・千駄ヶ谷駅に集合。教師以外の人も参加してくれた。ベビーカーに赤ちゃんを乗せたお母さんも。先ず近くの貸し会議室に移動。そこで2人の先生が、「明治時代」を扱ったモデル授業。K先生のモデル授業で、近年でも「明治〇〇」と名乗る会社などが次々と誕生している事実を、初めて知った。なるほど、まだ「時計回り」が分からない小学2年生にでも、“明治”を教えるやり方はあるんだ、と感心した。私の講義の柱は次の3点。1、国民の祝日「文化の日」の背景。2、明治神宮の創建の由来(明治神宮外苑も含め)。3、「明治」という偉大な時代について。3では、こんな話をした。明治天皇が即位された当初のわが国は、まだ古代の延長線上にあった。ところが、明治天皇が亡くなられる頃はどうか。もう紛れもなく、現代と地続きの時代に転換していた。つまり明治の40年余りの歳月は、古代から現代への脱皮を成し遂げた、わが国の歴史上、最も目覚ましい「飛躍」の時代だった、と。その後、明治神宮外苑にある聖徳記念絵画館へ。巨大な日本画・洋画それぞれ40点(計80点)が壁一面に掲げられている。全て明治天皇のご生涯に関わる作品だ。歴史教科書などで誰でも馴染み絵画も多い。私は同館の図録の余白に、予め自分なりのメモを沢山書き込んだものを持参。それを元に、やや丁寧に解説した。都内の一等地に、こんな施設があった事自体を知らない先生方も、おられた。存在だけは知っていても、同館や神宮外苑の由来は知らない人も少なくない。「外苑前」という駅の名前が明治神宮“外苑”にちなむこと、「表参道」や「北参道」という駅名も、明治神宮にちなむことを知らない人もいた。なお「乃木坂(のぎざか)」も、明治天皇が崩御(ほうぎょ)された時、殉死(じゅんし)した陸軍大将・乃木希典(まれすけ)の住まいがあった事にちなむ。最近は「乃木坂46」と名乗るアイドルグループも登場しているようだ。彼女達はその名前の由来を知っているだろうか。絵画の解説を終えて、解散。一部の参加者と信濃町駅近くの居酒屋で懇親会。
これが一番盛り上がったかも。